(1番)
こんなときだからこそ
顔上げて 風に立とう
大切な人のため
いまできることはなに?
恐れと不安で 明日の希望が霞んでる
さあ 内なる炎を 燃えあがらせ
忍びよる暗闇を 払いたまえ
僕らは Leader
世界をつなぐ Dreamer
迷子の時代を導く勇者
立ち上がれ いま
一人ひとりが作る Future
さあ ひかり集め 夜明けを歌え
(2番)
優しい仲間と手を取り ここを越えてゆけ
さあ 曇りなき愛を 蘇らせ
両手広げ その笑顔守りたまえ
僕らは Leader
世界をつなぐ Dreamer
迷子の時代を導く勇者
立ち上がれ いま
一人ひとりが作る Future
さあ ひかり集め 夜明けを歌え
「指導にあたって」
2011年から2016年にかけての5年間、東北6県で70回以上のコンサートをさせていただきました。特徴は、普段行っている小中学校よりも、公民館や街のホールが多かったことと、「町の薬局さん」が数多く「主催」をしてくださったことでした。
コンサートに呼んでいただきながら、感じたことがあります。気軽に健康相談や、心の相談ができる、昔ながらの小さな「町の薬局さん」が、地域の人たち(特にご高齢の方々)の心の拠り所の一つとなっていること。そして、薬局さんは、みなさんの心をつなぎ、癒す「町の保健室」であること。
道を挟んですぐのところに大きなドラッグストアがあって、同じ商品が安く販売されていても、「ここで買ったサロンパスのほうが効くから」と冗談を言いながら、小さな薬局に集う、おじいちゃんおばあちゃんの笑顔が、コンサートのお客様でした。
津波の被害を正面から受けた岩手県の港町のお店から、直接の被害はなかったけれど「避難してきた方々に聴かせたいから」と言ってくださる山形県のお店まで様々でしたが、主催してくださる薬局さんたちの想いは一つで「お客様に少しでも元気を届けたい」でした。
その、東北でのコンサート活動の時に、感じたことを歌にしたのが、この「つぼみのうた」です。大切な人との思い出を抱きしめながら、「もうすぐ つぼみが開くよ」と希望を胸に、前を向いて歩いていくような内容になっており、中学生の卒業式などで「贈る歌」と重なるように仕上げました。
当時、広い広い東北地方を、一緒に車で回ってくれた「まっちゃん」という仲間がいました。東北での薬局さん巡りコンサートを企画、運営をしてくれた大きな会社の東北支店長なのに、汗いっぱいかきながら重たい機材を運んだり、時には一緒に歌を歌ってくれた、20歳年上の友人です。
まっちゃんは、僕のささやかな音楽活動を「もうすぐ もうすぐ つぼみが開くよ…」と、いつも応援してくれた人でした。震災から10年経った2021年の春、一足先に遠い世界へと旅に出てしまいましたが、まっちゃんは歌になって、春になって、いつもそばにいてくれていることを、感じています。
みなさんにも、そんな大切な人がいらっしゃるかと思います。もしかしたら、子どもたちにとって、みなさんが、そんな存在なのかもしれません。
「もうすぐ もうすぐ つぼみがひらくよ」
卒業式などの学校行事に限らず、コロナ禍で悲しい思い、寂しい思いをしている人たちにも、子どもたちの優しい歌声で、この言葉を届けていただけたら、嬉しいです。
つぼみのうた
みどりの風が吹いたら
懐かしい季節に会える
きらめく光の中で
あたらしい自分になろう
涙は歌に変わる
雪がとけるように
あなたの限りない
優しさにつつまれて
もうすぐ もうすぐ
つぼみが開くよ
あなたと育てた
希望の花だよ
もうすぐ もうすぐ
つぼみが開くよ
みんなで守った
小さな夢のともしび
あなたは春になって
ひだまりになって
ぬくもり分けてくれる
いつまでも いつまでも
もうすぐ もうすぐ
つぼみが開くよ
あなたが愛した
笑顔の花だよ
もうすぐ もうすぐ
つぼみが開くよ
喜び集めた花束
あなたに贈ろう