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Steamship ~夢の蒸汽船~ 先生用早見表

作品集Ⅵ『越えてゆけ』 No.06

曲の概要

おすすめの場面学年合唱、節目の集会、仲間との出発を扱う音楽会
対象の目安小学校中学年以上。転調と反復後の行き先を整理できれば初めての二部合唱にも扱える
テンポ・拍子♩=138、4分の4拍子
音域全声部総合C4〜F5。中央のドC4から、その1オクターブ上のファまで(譜面目視による暫定実測)
演奏時間約2分50秒。素材記載値であり、完成音源による実測は要本人確認

歌詞全体から読める一つの可能性

夢を一人で燃やし続ける歌ではなく、違う力を持つ人とつながり、同じ景色を分け合いながら航路をつくる歌。

出航の勇ましさだけを前に出すと、曲の中心にある「はんぶんこ」の小さな動作が隠れる。大きな船の比喩と、一つの双眼鏡を分ける身近な関係が同時にあるところに、この歌の広がりがある。

指導のコツ


  1. 1〜7・前奏から歌い出し:♩=138の推進へ乗り、休符の後にそろえて入る
    伴奏の拍を歩く → 7小節の直前だけ聞く → 最初の子音を無声音で合わせる → 音程を付ける
  2. 14〜15・変ホ長調への転調:調号が一度にフラット3個へ変わり、開始音の感覚が変わる
    15小節の和音を聞く → 各声部の開始音を単音で取る → 14〜16小節をハミング → 言葉を戻す
  3. 23〜24・ハ長調への帰還:調号が外れ、直前の響きを引きずりやすい
    24小節だけ主和音で確認 → 23小節末から無母音で接続 → 母音 → 歌詞
  4. 27〜35・二部の独立:上下が異なる動きをし、相手へつられやすい
    リズム読み → 各声部を単独 → 片方を歌い片方は拍打ち → 小音量で重ねる → 通常の響きへ

難所別の練習

小節・場所楽譜上の難所練習順
1〜7・前奏から歌い出し♩=138の推進へ乗り、休符の後にそろえて入る伴奏の拍を歩く → 7小節の直前だけ聞く → 最初の子音を無声音で合わせる → 音程を付ける
14〜15・変ホ長調への転調調号が一度にフラット3個へ変わり、開始音の感覚が変わる15小節の和音を聞く → 各声部の開始音を単音で取る → 14〜16小節をハミング → 言葉を戻す
23〜24・ハ長調への帰還調号が外れ、直前の響きを引きずりやすい24小節だけ主和音で確認 → 23小節末から無母音で接続 → 母音 → 歌詞
27〜35・二部の独立上下が異なる動きをし、相手へつられやすいリズム読み → 各声部を単独 → 片方を歌い片方は拍打ち → 小音量で重ねる → 通常の響きへ
36〜43・双眼鏡から共有語言葉が細かく、子音で拍が遅れやすい歌詞を拍内で読む → 母音だけでレガート → 子音を短く戻す → 2声を重ねる
43〜46・括弧と最終転調1回目と2回目で進路が違い、2回目は変イ長調へ入る矢印で経路確認 → 43→44→7を演奏 → 43→45→46を演奏 → 連続で両経路を試す

共通事項6視点

視点曲にある手がかり歌いながら行うこと深まる学び
音色・強弱細かな指定の少なさ、三つの調同じ句を軽い音色と厚い音色で歌い比べる音量だけでなく音色で情熱や共有を表せる
リズム・フレーズ♩=138、8分音符、長い言葉拍上のことば読みから息のまとまりを作る推進と語意の両方を保てる
音の重なりユニゾンから二部への変化一声、交互、二声の順で重ねる違う旋律が同じ方向を作る仕組みが分かる
反復・変化7小節の反復、二つの括弧1回目と2回目の歌詞・音色を比べる同じ音楽が言葉によって別の場面になると気づく
調・和音C→E♭→C→A♭各転調の最初の和音を聞き比べる調の色が構成と物語の転換を作ると捉えられる

テーマへの配慮

夢、情熱、出航という言葉は、将来像がまだ分からない子、動き出す力が出ない子、集団へ加わることに不安がある子には負担になりうる。「夢を言う」「熱く歌う」「全員と同じ景色を見る」を参加条件にせず、船の音を聞く、反復を示す、伴奏の拍を感じるなど複数の関わり方を認める。 幕末や技術史を背景として紹介する場合も、特定の政治的立場や人物像を歌の正解にしない。名前の残る人物だけでなく多くの役割が船を動かしたという資料上の視点を手がかりにし、歴史の詳しい説明は別途確かな資料で確認する。