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しあわせのかたち 先生用早見表

作品集Ⅵ『越えてゆけ』 No.08

曲の概要

おすすめの場面学級・学年の節目、集会、日常の中にある幸せを言葉と音で考えたい場面
対象の目安同声二部へ入り始める小学校中学年以上。低いB3と二声の役割交代に配慮する
テンポ・拍子♩=84、Swing、4分の4拍子
音域全声部総合B3〜E5。中央のドC4の半音下から、中央のドより1オクターブと長3度上まで
演奏時間約2分30秒〜2分40秒。素材シートの収録曲リスト値は2分34秒。実音源で要確認

歌詞全体から読める一つの可能性

幸せを一つの形へ決める歌ではなく、移ろう感情となにげない日常を抱えた一人ひとりが、違うまま一緒に歌う可能性を開く歌。

笑顔、涙、ふつう、チャレンジ、遊び、歌を同じ歌の中へ置くことで、幸せを単純な明るさから解放している。ただし、すべてを幸せと呼び直すことを子どもへ強制しない。

指導のコツ

  1. 5〜12小節:問いを急がない
    ことば読み → Swingを加える → 音程を付ける。なんだろうの語尾を切り過ぎない。
  2. 17〜20小節:別の言葉を同時に届ける
    Iだけ → IIだけ → 語尾だけ合わせる → 全体を重ねる。
  3. 20〜21小節:転調後の開始音を先に取る
    F-A-Cを聴く → 各声部の最初の音 → 19〜22小節。
  4. 21〜28小節:paを伴奏のように歌う
    子音を軽く → 母音の音量を下げる → 主旋律の言葉を聴く。
  5. 29〜33小節:道順を歌う前に覚える
    記号を色分け → 指さし → ピアノだけ → 歌を入れる。

難所別の練習

小節・場所楽譜上の難所練習順
5〜12小節・AB3を含む低い旋律に、細かな日本語が入ることばを一つの高さで読む → Swingの長短を手拍子で加える → B3付近を軽い声で確認 → 旋律へ戻す
13〜16小節・B前半1回目と2回目で歌詞が替わり、同じ音型の語数が違う1回目だけ読む → 2回目だけ読む → 母音の着地点へ印を付ける → 伴奏なしで交互に歌う
17〜20小節・二声IとIIが別の言葉・別のリズムを同時に歌う各声部を単独で整える → 相手声部を聴きながら話す → 語尾だけ一緒に合わせる → 全音程で重ねる
20〜21小節・転調調号がシャープ2個からフラット1個へ変わり、開始音と音色が変わる20小節の終音を取る → F-A-Cを聴く → 21小節の各開始音だけ歌う → 19〜22小節を往復する
21〜28小節・Cpaの反復と歌詞が重なり、子音が強いと主旋律を覆うpaを弱い母音で置く → 主旋律だけ歌う → 役割を交替して聴く → 二声の音量を決める
29〜33小節・括弧と記号反復、1・2番括弧、D.S.、To Coda、Codaが短い範囲に集中する記号を色分け → 無言で指さして道順をたどる → ピアノだけで移動 → 歌詞を付けて通す

共通事項6視点

視点曲にある手がかり歌いながら行うこと深まる学び
音色・強弱強弱記号が少なく、歌詞と役割で表情を作る問い、涙、pa、みんなでを複数の音色で歌い比べる記号が少なくても音色と相対的な強弱で曲想を作れる
リズム・フレーズ♩=84のSwing、細かな日本語普通の8分音符とSwingを比べ、意味のまとまりに呼吸線を入れる拍の弾みと日本語のまとまりの関係が分かる
音の重なり17〜20小節の別歌詞、Cのpaと主旋律片方を歌い、片方を聴く役割を交替する主旋律だけでなく、相手声部が意味と拍を支えることに気付く
反復・変化Bの反復、歌詞差、D.S.とCoda1回目・2回目・D.S.後の同じ部分を聴き比べる同じ音楽でも言葉と演奏順で役割が変わる
調・和音20〜21小節のニ長調からヘ長調、借用和音転調前後の開始和音を聴き、同じ歌詞を歌い比べる調と和音の色が言葉の受け止め方を変える

テーマへの配慮

幸せ、笑顔、涙、学校へ来ることは、子どもの家庭状況、登校経験、喪失、病気、心身の状態に触れうる。完成稿にある「学校に来てくれてありがとう」のエピソードを紹介する場合も、登校できたことだけを価値にせず、来られない日や別の学び方を選ぶ日も同じように尊重する。自分の不幸や涙を話すことを求めない。 いっぱい わらってみよう、いっぱい チャレンジしようは、笑顔や挑戦を参加条件にしない。歌わずに聴く、paだけを担当する、手拍子や視覚合図を担う、休むという選択も含める。幸せと呼びたくない経験を、歌の都合で肯定へ変えない。