おしりぼりぼりは「歌声のどこを聴くか」でした。
でも音楽室で起きていることは、それだけではありません。
よい歌声は、個人の技だけでは生まれない。
「音楽室ってねえ、入って来ただけでそのクラスに何があったか、すぐわかるんよ。
たとえば前の時間に先生に説教されたとか、相当座学が長かったんだなあとか」
「音楽はナマモノだから。音楽室に来た子どもの雰囲気で導入は変わるんよ」
「今は備品管理上、鍵をかけているけれど、心には鍵をかけられないように、 本当は音楽室も鍵をかけたくないよね」
これを聞いたゆげちゃん「僕は、あの開かれた音楽室に夢の種をもらったのかもしれません。あのときは気づいてなかったけど」「こういうときは、その道のプロに頼むのよ!」「餅は餅屋!
専門家に任せることは大切よ!」
「仲間たちでつくるものも素敵だけど、そこに専門家が加わることで
素晴らしい化学反応が起こることを子どもたちも体感したんじゃないかな?」
「中学校では音楽の授業は年間35時間しかありませんので、表現(創作)、鑑賞の活動を深めることは なかなかできません。学習指導要領に書かれている内容から、 一人の音楽科教師が3年間で音楽の能力を引き出していくという考え方が大切です」
『HAPPY MUSIC』p11「私が1年で一番大切にしているのが、卒業式の歌なのよ」
「中学校に入学してきて、3年間の総決算だもの。3年間で何を学んできたのか。
どんな音楽を表現できるのかは卒業式でわかるのよ。音楽の授業は1年で35時間。
3年で約100時間。そのまとめが卒業式なのよ」
「マジックは、毎日は使えないのよ。大事なのはいつもの練習。学校では授業。」
「大丈夫大丈夫。私は本番は何もしないから。おるだけ〜」
「文化は社会の流れで変わっていくのかもね。音楽の本質は変わらないけどね。でも、 これも行かなきゃわからないでしょう。自分で感じないと、自分の言葉として 子どもたちに話せないじゃない。だから、教師を続けている間は行き続けますよ」
『教育音楽 中学・高校版』2017年7月号「借金してでも本物に出会う旅に出よう!」ボレロの授業でバレエ(熊川哲也)を見せたときの観察。
「これを見たあと、男子はまず、イスを使って振り付けをまねし出す」
「女子は、手先指先の動きとかまねしたり、美しい所作をまねしようとする」
「やってみると難しさに気づいて、熊川哲也がしばらくヒーローに。
そしていつの間にか《ボレロ》が身近なものになっていくものよ」
「学年や学校が落ち着いてまとまっていると、歌声はもちろん変わるけど、
卒業式に向けた取り組みが深まるのよね」
「(合唱コンクールを覚えている学校は)学級単位でまとまりたいと思う雰囲気があったね。
だから一つになりやすい、合唱コンクールの思いが強くなるのよ」
「卒業式に向けて、まず、教師集団が同じ方向を向くことが大事なの。 音楽以外の情緒面や、集団のまとまりの価値を高めていきながら、巣立っていく子どもたちの これからの生きる力になるほどの式典にすることができたらいいよね」
『HAPPY MUSIC』p65
「この校歌指導一つで、これから先の音楽の授業への生徒たちの態度が変わってくる」
「『この先生なんかすごいな、なんかおもしろいな』と思ってもらえたら生徒の心はわしづかみよ!」
── そのための調べ学習=①学校要覧を熟読すべし ②公民館をめぐり地域の方とお話しすべし
③これまでの文化祭や合唱祭のプログラムを見るべし(『教育音楽』2017年5月号)
学校で全生徒が歌うのは「校歌」です。
しかし、その校歌を歌えない生徒もいます。理由はさまざまです。
つくり方は、当時の3年生に「大切にしたい言葉」「後輩に受け継いでもらいたい思い」を
書き出してもらい、それを作曲家がまとめる形でした。
生徒たちは、自分たちの思いが歌になったことに感激していたそうです。
「毎年入学式で在校生が合唱しています。新1年生は大変感動しています。
最初の授業で楽譜を配るとすぐに口ずさんでいます。」
「みんなが歌える『愛唱歌』には、そこに集う人をつなぐ素晴らしい効果があります。」
『教育音楽 中学・高校版』2018年10月号「みんなが歌える愛唱歌をつくろう!」
※学校の教育テーマに沿った既存の合唱曲を歌い続ける形もあります
(例:合唱組曲《筑後川》に寄せて学年テーマを「みなかみ」「銀の魚」「河口」に)
「学校施設の共有というだけにとどまらず、文化の共有もできるのが
コミュニティ・スクールの魅力です。また、
子どもたちへ親や大人の思いを伝えるメッセンジャーとしての役割ももっています。」
「毎年文化祭で、『次の曲は○○です。みんなのお父さん、お母さんの思いです。
聴いてください』とMCを入れた後に演奏すると、会場の子どもたちに浸透しているのを感じます。
歌声で愛を伝えているのです。」
「『地域で育てる』というコミュニティ・スクールには愛があると思います。」