岩井智宏先生の魅力～子どもたちと音楽に、愛を注ぎ続ける教育者～
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
今日は、桐蔭学園小学校の岩井智宏先生の魅力について、後輩としての視点からご紹介させていただきたいと思います。
先生の周りには、いつも子どもたちと、そして先生を慕うたくさんの人たちの笑顔が溢れています。なぜ、岩井先生はこれほどまでに多くの人々を惹きつけるのでしょうか。その秘密に、少しだけ触れてみたいと思います。
1. 揺るぎない教育者としての信念 ―「音楽を通した人間教育」
岩井先生が教育の根幹に据えていらっしゃるのが、「音楽を通した人間教育」という揺るぎない信念です。先生の授業は、単に音楽の技術を教えるだけにとどまりません。音楽を通して、子どもたちが自らの力で未来を切り拓いていくための「生きる力」そのものを育んでおられます。
そのお考えは、武蔵野音楽大学大学院を修了後、イギリス、ハンガリー、アメリカといった海外の音楽教育を深く研究されたご経験や、文部科学省の研究協力校授業者として授業を提案されるといった、たゆまぬ探究心に裏打ちされています。
先生が特に大切にされているのが、子どもたち一人ひとりの「エージェンシー（主体性）」を引き出すこと。子どもたちが自ら「こうしたい」「こう表現したい」と感じる心を何よりも尊重し、その思いに寄り添う温かい眼差しにいつも胸が熱くなります。
2. 子どもたちの輝きを最大限に引き出す指導力
先生の素晴らしい指導力は、指導されている桐蔭学園小学校合唱団の輝かしい実績にも表れています。全日本合唱連盟主催のヴォーカルアンサンブルコンテストでは、なんと3年連続で関東大会に出場、2025年には見事、金賞を受賞されています。
しかし、先生の本当のすごさは、その結果だけではありません。合唱団の目標が「一人一人が輝ける合唱団」であることに、先生の教育者としての真髄が表れていると感じます。勝利至上主義ではなく、子どもたち一人ひとりの成長と輝きを何よりも大切にされるその姿勢こそ、私たちが最も学ばせていただきたい点です。
あるインタビューで、先生は子どもへのアドバイスの際に「価値付け」を大切にされていると語っておられました。例えば、ある子の表現に対して「その表現は、〇〇という価値があるね」と、その子自身も気づいていないような良さを具体的に言葉にして伝えてあげるのだそうです。このような言葉がけが、どれほど子どもたちの自信と自己肯定感を育むことか、想像に難くありません。
3. 全国に広がる「わくわく」の輪
先生の影響力は、桐蔭学園という一つの学校にとどまりません。『小学校音楽「常時活動」のアイデア100』や、先生の愛称をタイトルにした『トモちゃんの子どもと音楽から学んだ授業づくり』など、多数の著作を出版され、全国の先生方に具体的な実践のヒントと、そして何より「勇気」を与え続けていらっしゃいます。
また、ヤマハや教育芸術社が主催するセミナーで講師として全国を飛び回り、先生の授業づくりの秘訣を惜しみなく伝えておられます。先生が発する「わくわく」という言葉は、まるで魔法のように、聞いている私たち大人まで笑顔にし、子どものように心を躍らせてくれるのです。
4. 私たちが惹きつけられる、そのお人柄
ここまで先生の素晴らしい実績や教育観について触れてきましたが、先生の最大の魅力は、やはりその温かいお人柄にあると、私は感じています。
先生の著書のタイトルにもなっている「トモちゃん」という愛称からもわかるように、先生は誰に対しても壁を作らない、太陽のような明るさと親しみやすさをお持ちです。セミナーに参加された方々が口を揃えて「元気や勇気がわいてくる」とおっしゃるのも、先生ご自身が教育への情熱と子どもたちへの愛情に満ち溢れているからに他なりません。
以前、不登校だったお子さんが久しぶりに学校に来られた際、先生は「学校に来てくれてありがとう」と声をかけられたそうです。その子の存在そのものを、まるごと肯定するその一言に、先生の教育者として、そして一人の人間としての深い愛情を感じずにはいられません。
おわりに
岩井先生の周りには、なぜいつも笑顔が溢れているのか。
それは、先生ご自身が誰よりも音楽を、子どもたちを、そして教育という仕事を愛し、その「わくわく」する気持ちを惜しみなく周囲に分け与えてくださるからだと感じています。
長くなりましたが、最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
もしご興味を持たれた方は、ぜひ岩井先生の著作を手に取ってみてください。きっと、たくさんの希望と「わくわく」がもらえるはずです。
ひととひと
作詞：岩井智宏 作曲：弓削田健介
人と人 大切に育てる宝物だよ
今日の朝は曇り空
雲の向こうの青空を
思い浮かべていると
あの日を思い出す
晴れ渡った青い空
音楽に包まれて
新しい出会いがあった
音楽が出会いを創ってくれた
出会いは笑顔をいっぱいにしてくれる
（新しい出会いをくれた）
大好きなものに身を委ねてみよう
新しい自分に出会えるように
たくさんの出会いの中
毎日が過ぎてゆく
楽しいこと 辛いことも
出会いと考えられたらいいな
出会いは世界をいっぱい広げてくれる
（心に風が吹いてきた）
この一つひとつの出会いがずっと
ずっと続いて行きますように
人と人
出会い それはきっと偶然じゃない
あなたと紡ぐもの
人と人 （ララララ）
大切に育てる宝物だよ
人と人 （ララララ）
出会えたこと
そしてあなたに ありがとう
弓削田健介（ゆげたけんすけ）合唱作曲家。主に小中学生が歌う合唱曲を作曲。2020年より音楽の教科書に楽曲が掲載（小学校4年生・教育芸術社）。
キャンピングカーを拠点に合唱曲が歌われている日本全国の小中学校、海外日本人学校などで2000回を超えるスクールコンサートを行う。
旅から得た気づき、出会いと感動を元に作曲するスタイルで、5冊の楽譜集と絵本を出版。
NHK全国放送（おはよう日本）、NHKワールドなど多数のテレビ出演をきっかけに、「放浪の合唱作曲家」と呼ばれる。
Amazon著者ページ「弓削田健介」
YouTube「世界を旅する音楽室」
