世界を旅する 出会いから音楽が生まれる
    

書きながら選んでいくインクのいろ

これまでの旅をまとめて「小説版の放浪記」を書き始めるわけだが、旅のスタートはどうしよう、何歳ってことにしようか、旅の仲間は?とか、いろいろ考え中だよ。 まずは、自分が楽しまないとね。「自分が読みたいことを書けばいい」って、田中さんっていうコピーライターの人も言ってたよ。 清さんとか寅さんみたいに、毎回ヒロインを登場させようか。藤子不二雄Aさんの「まんが道」みたいに、ちょっと親切にしてもらっただけで恋に落ちようか。 主人公に敵はいるのかな?権威主義者とか、偉そうにする人とか。それに、山下清放浪記みたいにするなら、最後に大逆転しなきゃいけないよね。清さんは、絵の天才だから、あれが成り立つんだよね。 あと、ご飯だね。食べ物とアートと、ほのかな恋。 それから、仲間は、小林ゆうきくんとか、藤原ジュンさんみたいなそれぞれの地域でがんばってるアーティストとの出会いもいい。 それを女性ってことにしたら、ちょうどいいかも。ゆうきくんみたいな書家さんを女性に変えて、ゆうきくんが教えてくれた大切なことをその女の子に言ってもらおう。 旅は鹿児島から北に行こうか。目的地は?東京?北海道?九州一周したらいったん終わる? 鹿児島は、種子島も屋久島も行ったから、屋久島スタートにしようか。新出くんのお母さんが図書館では働いてる。よし、決まりだ。屋久島からスタートだ! 弓削田健介放浪記、はじまるよ。お楽しみに! 「物語」 胸ポケットに山ほどある 書きかけの手紙たち 「ありがとう」も「ごめんね」も じゅうぶんに言えたためしがない 100年に一度の「愛してる」も 心の教室で 居残りしてる子こたち 歌に変わった言葉の何倍も何倍も お母さんのお迎えまで ブランコの額縁からのぞく太陽と はみ出した夕焼け絵具のハーモニー 風模様に合わせて揺れている インクに変えるなら ペンの先を温めながら 書きながら選んでいく文字から 青春の懐かしい香り 物語は未完成が多いから いまのうち 今日のうち 思うがまま 前だけ向いて 時間が来たら書くだけ いつか笑顔に変わる放浪記 はじまる はじまる
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【この記事を書いた人】
弓削田健介(ゆげたけんすけ)
合唱作曲家。主に小中学生が歌う合唱曲を作曲。2020年より音楽の教科書に楽曲が掲載(小学校4年生・教育芸術社)。
キャンピングカーを拠点に合唱曲が歌われている日本全国の小中学校、海外日本人学校などで2000回を超えるスクールコンサートを行う。
旅から得た気づき、出会いと感動を元に作曲するスタイルで、5冊の楽譜集と絵本を出版。
NHK全国放送(おはよう日本)、NHKワールドなど多数のテレビ出演をきっかけに、「放浪の合唱作曲家」と呼ばれる。

Amazon著者ページ「弓削田健介」
YouTube「世界を旅する音楽室」

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