「変わらないもの」は卒業式・離任式など別れのシーンでよく歌われます。
美しいハーモニーと歌詞の力強さが魅力的です。
こんにちは、作曲家の弓削田健介(ゆげたけんすけ)です。
今日は「変わらないもの」を合唱コンクール・卒業式・授業で使いたい先生に向けて、動画資料とコツを紹介します。
プロフィール
「変わらないもの」合唱
まずは「変わらないもの」の合唱を見てみましょう。
素直なメロディーで、心にスッと入ってきますよね。
自然と「別れは悲しいけれど前を向かなくちゃ」という気持ちになります。
「変わらないもの」への理解
「変わらないもの」の作詞・作曲は山崎朋子(やまざきともこ)さん。
他にもたくさんの合唱曲を作り出し、代表作品には「大切なもの」「絆」「あなたに会えて…」「手のひらをかざして」があります。
山崎朋子さんの曲はどれもシンプルなメロディで美しく、子ども達にも人気です。
「変わらないもの」から伝わるイメージを話し合い、どんな工夫を施すと良いか考えてみましょう。
「変わらないもの」の歌詞
「変わらないもの」の歌詞は分かりやすい言葉でつづられています。
「遠く 遠く」「ずっとずっと」「一年先も 十年先も」など繰り返す言葉で力強い意志を感じ取れますね。
歌詞に出てくる「あなた」「君」が誰なのか話し合うのもおすすめです。
友人・先生・家族など大切な人との別れを想像し、歌詞を読み込みましょう。
あなたがいて わたしがいて
ふりかえれば 笑顔がある桜が咲き 季節めぐり
それでも そこにあなたがいた遠く 遠く
陽炎がのぼる坂道
いつか 景色が変わっても
変わらないものがある 心の中に君と出会った幸せを
かみしめながら 歩いていこう
一年先も 十年先も
これからも ずっと悲しいとき 嬉しいとき
つらいときも あなたがいた当たり前のことのように
見える景色に あなたがいたずっと ずっと
立ち止まってはいられない
いつか その手を離したら
自分の未来をさあ、つかみ取るんだ君がいたから 頑張れた
支え合うこと 分かち合うこと
あふれるほどの 愛をくれた
あなたにありがとう君と出会った幸せを
かみしめながら 歩いていこう
一年先も 十年先も
変わらない想い これからも ずっと
作詞・作曲:山崎朋子
「変わらないもの」パート別資料
「変わらないもの」は混声三部合唱が基本です。
ユニゾンからハーモニーへ美しく変化すると、聴く人の心に染み渡ります。
ソプラノパート
サビの部分はアクセントがついているので力強く歌いましょう。
優しく歌うよりも盛り上がり、曲の雰囲気に合っています。
アルトパート
強弱記号などの要素に注目してください。
楽譜に忠実なのは前提として、表現の工夫を行うにはどうしたらよいかパートで決めましょう。
テノールパート
「1年先も」ではなく「10年先も」の方に跳躍音程(跳躍進行)が入っています。
3度以上離れた音へ飛ぶという音程の幅から、作曲者の意図(=どこに気持ちを入れてほしいか)が読み取れるはずです。
ピアノ伴奏
まとめ
人との別れがテーマの合唱曲「変わらないもの」を紹介しました。
美しいメロディーの中に、「寂しさ」と「前向きさ」が込められています。
離任式や卒業式などの別れのシーンでよく映えるでしょう。
生徒には別れる人を想像しながら、作曲者の意図を感じ取りながら歌うように説明してみてはいかがでしょうか?
「変わらないもの」は笑顔で別れを告げるための歌です。