赤塚不二夫会館にやって来た。トキワ荘の漫画家たちの記念館巡り3件目。共通点は、みんな映画マニアだということだ。そして、手塚先生に影響をうけた者同士、頭の中に詰まった教養の量がハンパない。
その教養が成せる技だったのだ。あの人たちの作品群は。例え同じ知識が入っていても、生まれ育ちが違うし、趣味嗜好が違うから、できる作品も、当然変わってくる。
藤子・F・不二雄先生はドラえもんのようなSF優しいこども向け、藤子不二雄A先生は、笑うせぇるすまんのようなブラックユーモア、そして赤塚先生は、おそ松くんやバカボンみたいなギャグだったのだ。
みんなみんな、週刊連載に追われながら描いていた。毎日がアイデアとの戦いだ。赤塚先生は、トキワ荘の他のメンバーに比べてヒット作が出るのが遅かった。不本意ながら生活のために悲しい少女漫画を描きながら、毎日アイデアノートを書いていたらしい。いつか、ギャグ漫画をかける時のために、と、いいアイデアが思いつくまで寝ないぞと書き溜めていたものが、のちのおそ松くん、バガボンにつながるのだ。
ブレーンや編集者を交えたアイデア会議、体験が作品になっていく赤塚不二夫流の創作の秘密など、歌作りにつながるヒントがたくさん詰まった、何度でも行きたい場所だった。
お土産屋さんで見つけた、たくさんの素晴らしいセンスあるグッズにも感動。これはあの人に。これはあの人に。とプレゼントする時のワクワクを想像する。これいいよね、というものを見つけた嬉しさを共有できるものばかりだった。