卒業式や合唱コンクールの定番と言えば、「大地讃頌(だいちさんしょう)」。
「母なる大地の〜」から始まり、ハーモニーが厚く、だんだんと力強くなるサウンドが魅力的ですよね。
この記事では、作曲家の弓削田健介(ゆげたけんすけ)が、「大地讃頌(だいちさんしょう)」を授業で使いたい先生に向けて動画資料とコツを紹介します。
生徒さんたちと「大地讃頌(だいちさんしょう)」の情報を共有いただき、参考にしていただければ幸いです。
「大地讃頌」オーケストラ伴奏
まずは「大地讃頌(だいちさんしょう)」オーケストラ伴奏バージョンを見てみましょう。
素晴らしいですね。
段々と盛り上がっていくのが「かっこいい!」と人気です。
音楽の授業ではなかなかここまで人数を集められませんが、少人数でもかなり迫力が出る楽曲になっています。
「大地讃頌」の歌詞
「大地讃頌(だいちさんしょう)」は混声合唱とオーケストラのためのカンタータ『土の歌』の最後の第七章です。
1962年、作詞は大木惇夫、作曲は佐藤眞により書かれました。
『土の歌』の構成は以下の通り。
- 第1楽章「農夫と土」
- 第2楽章「祖国の土」
- 第3楽章「死の灰」
- 第4楽章「もぐらもち」
- 第5楽章「天地の怒り」
- 第6楽章「地上の祈り」
- 第7楽章「大地讃頌」
人間として生きていくためには土が欠かせません。
土壌が劣化すれば食べ物を生産するのが難しくなり、私達人類は生きられません。
『土の歌』全体で命を育む大地への感謝を歌っているのです。
それを知った上で「大地讃頌(だいちさんしょう)」の歌詞を見てみましょう。
母なる大地の ふところに
我ら人の子の 喜びはある
大地を愛せよ 大地に生きる
人の子ら その立つ土に感謝せよ平和な大地を 静かな大地を
大地を褒めよ 讃えよ土を
恩寵の豊かな大地 我ら人の子の
大地を褒めよ 讃えよ土を
母なる大地を 母なる大地を
讃えよ 褒めよ 讃えよ土を
母なる大地を ああ
讃えよ大地を ああ
「大地讃頌」パート分け
「大地讃頌(だいちさんしょう)」はパートそれぞれメロディーが異なるので、最初はパート別の音源を聞くと分かりやすいです。
ソプラノ・アルト・テノール・バス(+ピアノ伴奏)の動画資料とコツを見ていきましょう。
ソプラノ
ソプラノはメロディーを美しくするためにやわらかく歌い上げましょう。
アルト
アルトは音程を正確に取ることが重要です。
ひとまず自分のパートをキープできるよう、アルトパートだけの動画資料を聴かせます。
テノール
「大地讃頌(だいちさんしょう)」では、テノールが4つのパートの中で最も難しいとも言われます。
その分きっちりハマったとき、合唱の楽しさ・喜びを感じられることを伝えます。
バス
バスは和音で全体を支える大事な役割です。
胸に響かせる感覚を知るために、胸の真ん中に手を当てて歌ってみましょう。
ピアノ伴奏
まとめ
「大地讃頌(だいちさんしょう)」を指導する前に知っておきたい動画資料とコツを紹介しました。
『土の歌』の構成や歌詞の意味を知ることで、より感情を込めることができます。
ソプラノ・アルト・テノール・バスそれぞれメロディーが違うため、最初は他のパートにつられてしまう子もいると思います。
各自パートをしっかり歌えるよう、パート別の動画・音源を用意するのがベターです。
「大地讃頌(だいちさんしょう)」は難しい曲ですが、合わさったときには聞く人を圧倒させることができるでしょう。