未来は明るく、希望に溢れたものです。
特に、若い世代(小学生・中学生)はまだまだこれから。
つらいときや迷うときもあるでしょうが、まわりの協力を得て歩んでいけば、きっと良い結果が待っています。
金子みすゞさんの詩「このみち」は子どもたちや悩む人に向けて書かれた詩です。
こんにちは、作曲家の弓削田健介(ゆげたけんすけ)です。
今日は「このみち」詩全文や解説を紹介します。
「このみち」全文
「このみち」の詩全文はこちらです。
このみちのさきには、大きな森があろうよ。
ひとりぼっちの榎(えのき)よ、このみちをゆこうよ。このみちのさきには、大きな海があろうよ。
蓮池(はすいけ)のかえろ(カエル)よ、このみちをゆこうよ。このみちのさきには、大きな都があろうよ。
さびしそうな案山子(かかし)よ、このみちをゆこうよ。このみちのさきには、なにかなにかあろうよ。
みんなでみんなでゆこうよ、このみちをゆこうよ。
※金子みすゞさんの写真と詩はJULA出版社内「金子みすゞ著作保存会」の了承を得て掲載しています。
「このみち」解説
「このみち」について解説します。
何(誰)に呼びかけている?
詩「このみち」には人間が登場しません。
「榎(えのき)」・「かえろ(カエル)」・「案山子(かかし)」に、「一歩を踏み出すと、今よりもっと楽しいよ」と呼びかけている体(てい)です。
ですが、この3つは私達人間の姿と考えてよいでしょう。
「榎(えのき)」のようにひとりぼっちだったり、「かえろ(カエル)」のように窮屈な思いをしていたり、「案山子(かかし)」のようにさびしかったり。
悩んでいる人の背中を押していることが読み取れます。
声掛けが勇気になる
困っているときに、誰かから「大丈夫だよ。」「一緒に頑張ろう。」と言ってもらえると安心しますよね。
詩「このみち」では「このみちをゆこうよ。」を繰り返し(反復法)、「みんなでみんなでゆこうよ、このみちをゆこうよ。」と締めています。
子どもたちには、声をかけられると勇気が湧いてくること、まわりの人に声をかけるのは良いこと、この2つのメッセージを伝えましょう。
不満があるなら行動を
詩「このみち」は、今の場所がすべてではなく、悩みは動き出すことで解決すると教えています。
人生は自分でしか変えられません。
詩でも、まわりが声をかけるのはできますが、結局動くかどうかの判断は「榎(えのき)」たちに任されています。
小学生にはまだ少し難しいかもしれませんが、”生きる”というのは選択の連続です。
今の状況に不満を持っているなら、自分が「どうするか、どうしたいか」を考え、行動しないと改善しません。
一人で解決できないときは信頼できる大人に相談し、協力してもらうという癖を身に着けて欲しいですね。
まとめ
金子みすゞさんの詩「このみち」について解説しました。
「榎(えのき)」・「かえろ(カエル)」・「案山子(かかし)」に一歩を踏み出す提案をしています。
ですが、これらは私達人間を指しているようです。
子どもたちには、まわりからの応援を力に変えて、動き出せる強い人間を目指して欲しいですね。